電子ブックリーダーで日本語を読む覚悟ある?

アップルのiPadが話題になっている昨今、
電子書籍の領域ではアマゾンのKindleとの比較もよく見聞きします。

engadged日本版「アップルiPad vs アマゾンKindle 比較リスト」
http://japanese.engadget.com/2010/01/31/ipad-vs-kindle/

素晴らしいスペックであり、早く手にしてみたいと思いつつも早速思うところアリ。
それは、「長時間読んでいられる日本語が表示されるの?」ってことです。

どちらもアメリカ発のデバイスです。
つまり、どちらも英語の表示が前提になっているワケです。
アルファベットは大文字・小文字あわせても52文字ですが、
日本語はひらがな・カタカナ・漢字と膨大で画数も多く、
いま皆さんがご覧の高性能ディスプレイであっても
文字のつくりがあやふやな状態がおきているかと思います。(→薔薇、憂鬱)

書籍などに印字されることや読まれることを前提にしてきた日本語書体のように、
表示されることを前提にするちゃんとした日本語が開発されない限り、
日本人には電子ブックリーダーでの読書は無理があるように思えてなりません。
(そもそも横組みを前提にした縦位置Kindleが縦組みに対応するとは思えない)

じゃあ表示されることを前提にした日本語書体ってどんなのって話です。
一時期までのケータイで見てきた略された漢字ではないことは確かでしょう。
ではひらがなだけでぶんしょうをかくようにすればよいのでしょうか。
これも読みにくいですよね。
スペック的に言うならば、少なくとも明朝体のトメ・ハネなどが表現できるような
ピクセル数を叩き出さないと(Kindle DXの数倍?)、
文化として培ってきた日本語の読み物は電子辞書では読めたものではないはずです。
逆に、デバイスありきのテキスト流し込みコンテンツをつくると、
おかしなところで改行されたりするのだろうなと嫌な予感がします。

iPadを紹介するこの日本語の改行も普通に変ですよね。

↑これに違和感を抱かなくなってしまうと、
日本語がないがしろになり、日本文化がないがしろになっていく気がします。
そんな時代になっていくのかな。そうはなってほしくないなぁと思うのでした。
(私の日本語も結構あやしいけれど...)


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